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夏の先駆け青梅と甘く香る完熟梅!


暑くなり始めた夏の初め、島津梅林を訪れました。

梅林に足を踏み入れると、たわわに実った梅の実が涼しげで爽やか。

お話を伺う島津梅林の皆さんも元気な笑顔で迎えてくれました!

“たわわに実る梅、風に揺られて涼しげに”


阿見町で梅を作り始めて何年になりますか?


20年以上になるかな、耕作放棄地対策として梅の木を植えたんだ。 荒れていく田畑をみて、昔からある地元の美しい風景を守っていきたいと思ったのが

梅林を始めたきっかけだね。


最初に地域住民が15人くらい集まってね、荒れていた土地を切り開き梅の木を

300本植えたんだよ。

それから面積と本数を少しずつ増やしていって今では面積が5ヘクタールまで広がり

梅の木も800本以上になった。


本当は斜面の方にも植えたかったんだけどね。

切り開くのが大変すぎてそっちはやめといたよ!笑


皆さんが楽しそうに笑って話してくれた少しだけ昔の話。

僕自身、取材などで島津地区を訪れる度に美しい風景が広がってるな〜!

って感じていたんです。


その風景は当たり前のものではなく、地元の皆さんが守り育ててくれているからこそ

と皆さんのお話から知ることができました。


愛される風景にはやはり理由があるんですね。



“梅、こんなにたくさんなっています!”



“梅林から繋がり広がっていく緑の風景、風がとても気持ち良い。”


“梅林から少し歩くと地元の皆さんが設置しなおしてくれた江戸時代の石像が!必見!”



育てている梅の品種は何ですか?


梅林で育てているのはすべて南高梅。和歌山県が発祥の梅だね。

南高梅の実は他の品種と比べると、とても大きくなるんだよ。

だけれども種は小さくて、皮も薄い。そして何より香りが良いんだ!


梅林を歩きよく見ると確かに梅の実はプリプリで大きい。

陽の当たり方によって変わる色合いがまた美しい。


あ〜もぎりたい!笑 いやまだまだもぎ取り体験は6/4から! (この記事がアップされる頃はもぎ取り始まっています!)



“梅の実ってなんだかかわいいですよね。”



梅栽培の年間スケジュールを教えてください。


梅は2月下旬ごろから花が咲いて、2、3週間が見頃だよ。

その後に実がなりはじめて6月はじめからが収穫時期だね。

秋が深まる11月中旬から下旬にかけて枝の剪定をするんだけれど、

また来年もぎ取りしやすくするために、枝の高さに気を付けて切っている。

そして肥料は有機肥料を使うように心がけているね。


島津梅林にはそれぞれの季節にまた違った美しさがあるんだろうなって

お話を伺いながら想像していました。

これだけ広い梅林だし花の時期も気になります!



“梅のお世話も色々あるよ。”



梅の実のもぎ取り体験ができる時期はいつですか?


毎年5月下旬から7月上旬に梅の実のもぎ取り体験を行っているよ。

今年は生育が早かったので6月4日からもぎ取り体験が始まる!


もぎ取り体験に時間制限はないので、梅林内をゆっくりと散策して、

自然を感じながらもぎ取りを楽しんでいただければ嬉しいね。


梅の木はもぎ取りしやすいように枝を低くしてあるから、子供たちでも楽しく

もぎ取りできる。


体験にはそうだな〜だいたい毎年800人くらい来てくれるね。 子供連れのご家族や、都内や遠方から毎年来てくれる方もいる。ほんと嬉しいよね〜。


ちなみにもぎ取り体験を行っている期間限定で、「梅干し」の販売もやっている。

作り方にもこだわっているので、とてもおいしいよ!



もぎ取りのポイントを教えてください。


食べ方にあわせてもぎ取る実を選んだほうが良いかな。


梅干しになら完熟してピンク色になった実。 梅ジュースなら少し青い実というような感じがおすすめ。

園内にある“もぎとり心得”も参考にしてくれると、より梅に優しくもぎ取りを

楽しんでもらえるかな。


ちなみに梅干しにする実で一番良いのは完熟して自然に落ちた実なんだよ。

もうここまで〜って実が熟した所で木が落としてくれる。

これを朝に拾って漬け込んだものが一番おいしい!

落ちた実は、落ちてすぐの状態でないと虫が入ったりして梅干しにできないから

量を作るのは難しいんだけどね!



“梅に優しいもぎ取り心得!”



“5年熟成、う、め、ぼ、し!!”



おすすめのレシピを教えてください。


おすすめは梅干しだね。まず実をよく水洗いする。

実の重さの12%の塩をいれる。

重石をのせて漬け込む。半年位たてば食べれるようになるかな。


3年〜5年経つと塩がよく馴染んでよりうまくなるっていう作り手それぞれの

こだわりもあったりするけどね!


なるほど、、、シンプルだからこそ奥が深いぞ梅干しの世界!



“梅林にてお待ちしています!”



取材後に島津梅林の5年熟成梅干をラッキーなことにいただくことができました。


よくストレートに塩気がくる梅干しってあるじゃないですか、それとはまるで違って

まず柔らかい香りがきて、酸っぱさがきて、ついで塩気を感じるような気がしました。


これが熟成のなせる味わいなのかもしれない!って。


島津梅林はきっと地元の皆さんや訪れる皆さんの喜びとともに、今でも熟成し続けているのかもしれないなって梅干の優しい味わいに包まれながら考えていました。


今年のもぎ取りも賑わうんだろうなあ〜。


島津梅林の皆さま楽しいお話ありがとうございました!



“梅林から見上げると初夏の爽やかな青空”




文章・写真・編集/ Masa Hamanoi



島津梅林の梅が買える場所>

●島津梅林






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